大学進学が近づいてくると、「一人暮らしをするべきか、それとも実家暮らしのまま通うか」で悩む人が一気に増えますよね。まさにそのときに気になるのが、大学生の実家暮らし割合がどれくらいなのかというところだと思います。
実家暮らしの生活費がどのくらいか、一人暮らしと比べてお金の負担は軽いのか、実家暮らしだと通学時間がどれくらいかかるのか、メリットとデメリットのバランスはどうか、そして実家暮らしはやばいのかと不安になる人もいるはずです。
さらに、国立か私立か、実家が都市部か地方かによっても状況はけっこう変わります。「みんなはどうしているの?」「自分だけ実家暮らしって浮かないかな?」と、割合や周りの空気が気になる気持ちもすごくよく分かります。
この記事では、大学生の実家暮らし割合に関する最新のデータを紹介しつつ、実家暮らしの生活費や通学時間、メリット・デメリットを整理しながら、一人暮らしとどちらを選ぶかを一緒に考えていきます。あなたが自分に合った暮らし方を選べるように、できるだけリアルで具体的なイメージを持てるようにお話ししていきますね。
この記事4つのポイント
大学生の実家暮らし割合と現状

まずは「そもそも今の大学生はどれくらい実家暮らしなのか?」というところから整理していきます。全体の割合だけでなく、生活費や通学時間の違いも合わせて見ることで、自分のケースをイメージしやすくなりますよ。ここをざっくり押さえておくと、「自分だけ特殊なのかな…?」という不安も少し落ち着くはずです。
最近の実家暮らし割合のざっくり目安
直近の全国的な調査では、大学生の実家暮らし率はおおむね半数前後です。大学生協の調査や不動産会社、金融機関の調査などを見比べても、実家から通う学生が4〜6割、自宅外(一人暮らし・寮・シェアハウスなど)で暮らす学生が4〜6割という結果に落ち着いていることが多いです。
例えば、全国の大学生を対象にした調査では、自宅・実家から通っている学生が約4〜5割、下宿・アパート・学生寮など自宅外から通う学生が約5〜6割というデータが出ています。国立大学や公立大学は地方出身者も多いので自宅外生が増えやすく、首都圏の私立大学などは実家暮らしの比率が高くなる傾向があります。
また、独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)が隔年で行っている学生生活調査でも、居住形態別に自宅生と自宅外生の割合が公表されています。詳細な数値は年度や大学種別によって変わりますが、「自宅生と自宅外生がだいたい半々〜やや自宅外生が多い」という流れはここ数年あまり大きくは変わっていません。
より詳しい数値を確認したい場合は、日本学生支援機構の学生生活調査が一番ベースとなる資料になります。(出典:独立行政法人 日本学生支援機構「令和4年度 学生生活調査結果」)
とはいえ、ここで紹介しているのは全国平均のようなイメージです。自分の周りの友だちだけを見て、「みんな一人暮らしだから、自分もそうしなきゃ」とは考えなくて大丈夫ですよ。大学や学部、キャンパスの場所によって、実家暮らしが多数派のところもあれば、一人暮らしが圧倒的に多いところもあります。
ここで挙げた数字は、いずれも調査の一例であり、年度や対象によって変動があります。あくまで「今の大学生の実家暮らし割合の目安」として受け取ってもらえると安心です。
実家暮らしと一人暮らしの生活費イメージ
次に気になるのが生活費ですよね。実家暮らしの大きなポイントは、生活費の多くを家計が支えてくれることです。家賃がかからないケースがほとんどで、食費や光熱費も親が負担している家庭が多いので、アルバイト代の多くを交際費や趣味、貯金に回しやすくなります。
いくつかの調査や家計シミュレーションをまとめると、実家暮らしの大学生が自分で負担している生活費は、月5〜6万円台に収まるケースが多いと言われています。内訳としては、交通費、昼食代、サークルや部活の会費、遊びや推し活、スマホ代やサブスクなどがメインです。「お金が足りない」と感じるときは、だいたいここがふくらんでいることが多いですね。
一方、一人暮らしでは家賃・食費・光熱費・通信費などを自分で負担するため、トータルの生活費は月12〜13万円前後になるケースが目立ちます。都心部か地方か、ワンルームかシェアハウスかによってもかなり変わりますが、家賃と食費だけで実家暮らしとの差が月数万円〜十数万円になることも珍しくありません。
生活費全体のイメージをつかむために、「何にいくら使っているか」を大まかに分けてみると、次のような感じになります。
| 項目 | 実家暮らしで意識したい点 | 一人暮らしで意識したい点 |
|---|---|---|
| 家賃 | 基本的にゼロ。親が住宅ローンや家賃を負担 | 毎月必ず発生する固定費。住む場所で大きく差が出る |
| 食費 | 朝夕は家で食べることが多く、昼食中心 | 自炊か外食かで大きく変動しやすい |
| 光熱・通信費 | 家計負担〜一部負担など家庭ごとにルールが違う | 電気・ガス・水道・Wi-Fiなどを自分で管理 |
| 交際費・趣味 | アルバイト代の中でやりくりしやすい | 生活費とのバランスを取りながら調整が必要 |
もちろん、家賃の安いエリアに住むかどうか、自炊をどれだけ頑張るか、奨学金や仕送りの有無などで数字は大きく変わります。このため、ここで挙げた金額はあくまで一般的な目安として捉えてください。
実家暮らしと一人暮らしの生活費イメージをざっくりまとめると、次のような感覚になります。
- 実家暮らし:自分で負担する生活費は月5〜6万円前後のイメージ
- 一人暮らし:家賃込みで月12〜13万円前後がかかるケースが多い
- 地域や大学、ライフスタイルによって実際の金額は大きく変わる
- 金額はすべて「一般的な目安」であり、各家庭で必ずしも当てはまるわけではない
なお、具体的な学費や奨学金の条件、学生支援制度などは大学や公的機関ごとに細かく異なります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。また、進学や住まいに関する大きな金額の判断をする際は、最終的な判断は専門家にご相談ください。特に奨学金や教育ローンは将来の返済にも関わるので、家族や専門家と一緒にじっくり検討するのがおすすめです。
お金・安心感・時間の3つが大きなメリット
実家暮らしの大学生と話していると、メリットとして真っ先に挙がるのが「お金」「安心感」「時間」です。「親には頭が上がらないけど、正直めちゃくちゃ助かってる…」という本音もよく聞きます。
- お金の負担が比較的小さい:家賃がかからず、食費や光熱費も抑えられやすい
- 家族が近くにいる安心感:体調が悪いときや精神的にしんどいときに支えてもらいやすい
- 家事の負担が少ない:全部を自分一人で回さなくていい分、勉強や趣味に時間を使いやすい
特に、学費と生活費を親と分担している家庭の場合、実家暮らしを選ぶことでアルバイトに追われすぎず、勉強や資格、インターンなどに時間を使えるのは大きなメリットです。「一人暮らしをしていたら、このアルバイトは絶対に辞められなかっただろうな…」というケースもよくあります。
実家暮らしのメリットをリアルにイメージする
もう少し具体的にイメージしてみましょう。たとえば、家賃6万円の部屋で一人暮らしをした場合、1年で家賃だけで72万円、4年間で288万円です。実家暮らしでこの分を浮かせられたら、そのお金はまるごと「他のなにか」に使えるポテンシャルになるわけです。
その「なにか」としては、次のようなものが考えられます。
- TOEICや英検、資格試験の教材費・受験料
- 短期留学やワーキングホリデーの費用の一部
- ノートPCやタブレットなどの学習環境への投資
- インターンや長期プロジェクトで収入が減る期間の生活費
また、家事の負担が少ないのも見逃せません。一人暮らしをすると、「買い物・料理・洗濯・掃除・ゴミ出し」など、すべてを自分で回す必要があります。もちろん、それはそれで良い経験なのですが、テスト期間や就活前など忙しい時期は、家事の負担が重く感じることも多いです。
実家暮らしのメリットをうまく活かせると、次のような過ごし方がしやすくなります。
家族との距離が近いからこそできること
「家族との距離が近い」というのは、デメリットと表裏一体でもありますが、うまく活かせるとかなり心強いです。たとえば、就活のタイミングで親世代の仕事観や経験をじっくり聞けるのは、実家暮らしならではのメリットかなと思います。
また、祖父母が近くにいる場合は、顔を見せに行きやすかったり、家族イベントに参加しやすかったりと、「家族の時間」を大事にできるのも実家暮らしならではです。大学時代は、家族との関係を見直すいいタイミングでもあるので、メリットとしてポジティブにとらえてみても良いと思いますよ。
実家暮らしデメリット面は自由度と距離感の難しさ
一方で、実家暮らしならではのデメリットもあります。多くの学生が挙げるのは、「自由度の低さ」と「家族との距離感の難しさ」です。「一人暮らしの友だちが羨ましい…」という気持ちは、実家暮らし勢からよく聞きます。
また、大学で新しくできた価値観と、実家での価値観のギャップにモヤモヤするという声もよく聞きます。たとえば、「夜までサークル活動をしたい」という気持ちと、「暗くなる前に帰ってきてほしい」という親の気持ちがぶつかってしまう、というパターンですね。
デメリットが強く出やすいパターンとして、次のようなケースがあります。
こうした場合は、後から一人暮らしへの切り替えを検討する学生も少なくありません。「もう無理!」となってケンカ別れのように家を出るより、早めに状況を整理して冷静に選択肢を考えておくのがポイントです。
自立のタイミングが見えづらくなることも
実家暮らしのもう一つの落とし穴が、「自立のタイミングが見えづらくなること」です。家事やお金の管理をほとんど親がやってくれていると、就職してからいきなり一人暮らしを始めるときに、かなりバタバタしやすくなります。
ただ、これは「実家暮らしだから自立できない」という話ではありません。ちゃんと意識していれば、実家暮らしのままでも家事スキルや家計管理スキルを身につけることは十分可能です。重要なのは、家族におんぶにだっこになりすぎないよう、自分でできることを少しずつ増やしていく意識かなと思います。
実家暮らし「やばい」は本当?
検索するとよく目にするのが「大学生 実家暮らし やばい」という言葉です。SNSでも「実家暮らし=甘えてる」「一人暮らし勢の方が自立してる」といった極端な意見を見かけることがありますよね。でも、実際に多くの学生の話を聞いていると、「やばいかどうか」は暮らし方と意識の持ち方次第だと感じています。
ネガティブに言われがちなポイントは、「自立できないのでは」「社会人になってから困るのでは」といった不安です。確かに、家事や家計管理をまったく経験しないまま社会人になると、最初の数ヶ月はかなり大変だと思います。でも、実家暮らしでも家事を分担したり、自分で家計管理をしたり、アルバイトやインターンで場数を踏んだりすれば、自立心はいくらでも鍛えられます。
実家暮らしでも自立している人の共通点
私が見ていて「この人は実家暮らしだけどちゃんと自立しているな」と感じる学生には、いくつか共通点があります。
- 自分の生活費を把握し、無駄な支出を自分でコントロールしている
- 家事や家の用事を「手伝い」ではなく「自分の役割」としてこなしている
- 時間割や課題管理を自分で決め、親に管理されていない
- 進路やキャリアについて、自分の考えを持ちつつ家族とも冷静に相談している
逆に、「これはちょっと危ないかも…」というパターンは次のような感じです。
実家暮らしだからやばい、一人暮らしだから偉い、という単純な話ではありません。どんな暮らし方を選んだとしても、「自分の生活に責任を持つかどうか」が一番の鍵だと覚えておいてもらえると心強いかなと思います。「実家暮らしだけど、自分なりに自立を意識してるから大丈夫」と胸を張れる状態を目指していきましょう。
大学生の実家暮らし割合とその選び方

ここからは、実家暮らしが多い・少ないといった数字を踏まえつつ、「じゃあ自分はどうするのが良さそうか?」を考えるパートです。生活費や通学時間のリアル、メリット・デメリットを整理したうえで、実家暮らしを選ぶときの工夫も具体的に見ていきましょう。ここから先を読めば、「とりあえず実家」「なんとなく一人暮らし」ではなく、自分の意思を持って選べるようになるはずです。
実家暮らしでも「お金の見える化」は必須
実家暮らしを選ぶ一番の理由として多いのが、「生活費を抑えたいから」です。とはいえ、家賃がかからないからといって、なんとなくお金を使っていると、気づけば貯金ゼロということも珍しくありません。「気づいたら財布が空っぽ」「バイトがない月は毎回ヒヤヒヤ」という声もかなり多いです。
まずは、自分が毎月どれくらいお金を使っているかをざっくりでいいので見える化してみましょう。アルバイト代・仕送り・奨学金などの「入ってくるお金」と、食事・交通費・趣味・サークル費・推し活などの「出ていくお金」をざっくりでいいので書き出してみるのがおすすめです。
スマホの家計簿アプリを使ってもいいですし、紙のノートに「今月の収入」「今月の支出」をざっくりメモするだけでもOKです。大事なのは、「なんとなく」から「だいたいこのくらい」と言える状態に持っていくことですよ。
実家暮らしと一人暮らしの費用感を比較する
実家暮らしを続けるか一人暮らしを始めるかを考えるときは、生活費の差をイメージできると判断しやすくなります。目安として、次のような比較をしておくとよいでしょう。
| 項目 | 実家暮らしの目安 | 一人暮らしの目安 |
|---|---|---|
| 家賃 | 0円(家計負担の場合が多い) | 5〜7万円前後 |
| 食費 | 1〜2万円前後 | 2〜3万円以上 |
| 光熱費・通信費 | 家計負担〜数千円程度 | 1〜2万円前後 |
| 交際費・趣味 | アルバイト代から3〜4万円程度 | 生活費とのバランス次第 |
ここに挙げた数字は、すべて「あくまで一般的な目安」です。地域の家賃相場や、ご家庭の方針、あなたのライフスタイルによって大きく変わります。大事なのは、「実家だからノーコスト」とは考えず、自分の中でお金の流れをちゃんと把握することです。
実家暮らしでできる具体的な節約術の例を挙げると、次のようなものがあります。
- 定期券や通学パスを上手に使い、交通費を固定費として管理する
- 外食を減らし、学食やコンビニの利用を必要なときにしぼる
- スマホの料金プランやサブスクを見直し、「なんとなく払っている」固定費を削る
- 浮いたお金を毎月定額で貯金に回し、「将来の引っ越し資金」や「留学資金」として積み上げる
節約しすぎて失敗するパターンに注意
一方で、節約に力を入れすぎて「お金は貯まったけど、大学生活が全然楽しくなかった…」というパターンもあります。これはこれで、もったいないですよね。
節約はあくまで「やりたいことを叶えるための土台」です。生活費や学費、奨学金などお金に関わる重要な情報は、必ず大学や各機関の公式情報を確認してください。正確な情報は公式サイトをご確認ください。また、奨学金の利用や家計の相談など、より専門的な判断が必要な場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
通学時間は「お金」と同じくらい大事な条件
実家暮らしを続けるかどうかを考えるとき、生活費と同じくらい大事なのが通学時間です。片道1時間以上かかると、往復で2時間以上が毎日通学に消えていきます。この「2時間」は、授業1コマ+移動時間くらいの重さです。
毎日この時間を通学に使うのか、大学の近くで一人暮らしをして別のことに使うのかで、4年間の過ごし方はかなり変わってきます。「実家暮らしで浮くお金」と「通学時間で失う時間・体力」のバランスを、ざっくりでもいいのでイメージしておくと判断しやすくなりますよ。
長時間通学がしんどくなりやすいサイン
実家暮らしを続けている中で、次のようなサインが増えてきたら、生活リズムの見直しや一人暮らしへの切り替えを検討してもいいかもしれません。
- 1〜2限の授業が続くとき、朝起きるのが本当に苦痛になってきた
- サークルやアルバイトの時間を「終電」に合わせて妥協することが増えた
- 家に着くと疲れすぎて何もする気が起きず、課題や復習が後回しになりがち
- 土日はほぼ寝て終わってしまい、「何もしてない…」という虚無感が強くなってきた
通学時間が長くて体調に影響が出ていると感じた場合は、無理をしすぎないことが本当に大切です。
- まずは時間割やアルバイトのシフトを調整し、負担の大きい曜日を減らす
- 保護者や大学の学生支援窓口に相談し、生活リズムを一緒に考えてもらう
- 体調面で不安がある場合は、早めに医療機関で相談する
健康に関わる悩みは、ネットの情報だけで判断せず、必要に応じて医師や専門家のサポートを受けてください。
通学時間を味方につける工夫
それでも「実家から通いたい」「今のところ一人暮らしは現実的じゃない」という場合は、通学時間を少しでも味方につける工夫をしてみましょう。
通学時間は「完全なロス」ではなく、「どう使うか次第でトレーニングにも休憩時間にもなる」ものです。もちろん限度はありますが、工夫できるポイントは結構あるので、自分なりの通学スタイルを探してみてください。
「浮いたお金」と「安心な環境」をどう使うか
実家暮らしの最大の強みは、生活の土台が安定しやすいことです。せっかくなら、そのメリットをしっかり活かしたいですよね。
- 浮いたお金を自己投資に回す:資格勉強、留学、オンライン講座、ポートフォリオ作りなど
- 時間的な余裕を経験に変える:インターン、長期プロジェクト、ボランティアなどに挑戦する
- 家族との対話時間を大事にする:将来の進路や働き方についてじっくり話せるのは実家ならでは
たとえば、「毎月1万円は必ず貯金」「毎月5,000円は本や教材に投資」といったように、実家暮らしの恩恵を「目に見える自己投資」に変えていくと、数年後に大きな差になります。なんとなく使ってしまうお金を、将来の自分のために振り向けるイメージですね。
実家暮らしのメリットを最大限活かすためのポイントをまとめると、次の3つです。
キャリア目線で見た実家暮らしの強み
就活やキャリアの観点から見ると、実家暮らしには次のような強みもあります。
もちろん、一人暮らしでもこれらは不可能ではありません。ただ、経済的・精神的な余裕がある分、実家暮らしの方が「思い切ったチャレンジ」がしやすいのは確かです。あなたが「大学4年間でやりたいこと」を整理して、そのために実家暮らしのメリットをどう使うか考えてみると、暮らし方の意味合いが変わってくるはずです。
家族とのルールを「話し合って決める」
実家暮らしのデメリットを減らす一番のコツは、「なんとなく不満を抱えたまま」にしないことです。特に、門限や生活リズム、家事の分担などは、感情的になる前に話し合ってルールを決めてしまう方がうまくいきます。
- 帰宅時間や外泊について、学業やアルバイトの状況を説明したうえでルールをすり合わせる
- 家事の担当を「できること」ではなく「やると決めること」として明確にする
- テスト期間やレポート締切前など、「そっとしておいてほしい時期」を共有しておく
話し合いのときは、「〜してほしい」「〜はやめてほしい」と感情をぶつけるだけでなく、「こうすればお互いにラクになると思う」という提案ベースで話すのがコツです。たとえば、「門限を23時にしてほしい」ではなく、「終電までサークルがある日だけ23時までOKにして、その代わり次の日は早く寝るようにする」というふうに、具体的に落としどころを考えてみると、親もイメージしやすくなります。
自分のスペースと時間を確保する工夫
勉強や趣味に集中するためには、「ここは自分の時間」というスペースが少しでもあるとラクになります。
- 自室で集中できない場合は、図書館・自習室・カフェなど外の場所をうまく組み合わせる
- 家で勉強する時間帯をあらかじめ家族に伝え、その時間だけは声をかけないようお願いしてみる
- イヤホンやノイズキャンセリングを使って「自分の世界」を作る
実家暮らしのデメリット対策は、「完全にストレスゼロにする」ことよりも、「ストレスを小さくコントロールする」感覚が大事です。うまく付き合えるようになってくると、実家暮らしはかなり心強い選択肢になります。
それでもうまくいかないときの選択肢
いろいろ工夫してみても、「やっぱりこの環境では厳しい」と感じることもあります。その場合は、一人暮らしへの切り替えを前提に、少しずつ準備を進めていくのも一つの選択肢です。
- まずは家計シミュレーションをして、本当に一人暮らしが可能か数字で確認する
- 親と時間をかけて話し合い、「いつから」「どのエリアで」一人暮らしを始めるかを具体化する
- 初期費用や引っ越し費用を、アルバイトや貯金で少しずつ準備する
住まいやお金に関する決断は、あなた一人では背負いきれない部分も多いです。進学資金や家計の不安がある場合は、大学の学生支援窓口やファイナンシャルプランナーなど、最終的な判断は専門家にご相談ください。
まとめ|大学生の実家暮らし割合から見えること
ここまで見てきたように、大学生の実家暮らし割合はおおむね半数前後です。実家暮らしも一人暮らしも、それぞれにメリットとデメリットがあり、「こっちが正解」とは言い切れません。
実家暮らしはお金と安心感が大きな強みであり、一人暮らしは自由度と自立のしやすさが強みです。どちらの暮らし方を選ぶにしても、「自分が大学4年間で何を大事にしたいか」を軸に考えるのがおすすめです。
ざっくり言うと、次のようなイメージで考えてみると整理しやすいかなと思います。
最後に、実家暮らしを選ぶか迷っているあなたへ
最後に、実家暮らしで行くか、一人暮らしに踏み切るかを考えるときのチェックポイントをまとめておきます。
大学生の実家暮らし割合という数字は、あくまで「みんなはどうしているか」を知るためのヒントにすぎません。最終的に大事なのは、あなたが自分の価値観や体力、お金の状況を踏まえて選んだかどうかです。
学費や奨学金、住まいに関する制度は変更されることも多いため、正確な情報は公式サイトをご確認ください。また、家計や進学資金の相談について不安がある場合は、大学の学生支援窓口やファイナンシャルプランナーなど、最終的な判断は専門家にご相談ください。悩みつつも、自分で考えて決めた選択なら、きっとあなたの大学生活を支えてくれるはずです。


