こんにちは。 トピックブレンド編集部の「RIKU」です。
SSDの高騰はいつまで続くのか、今買ったら高値づかみにならないか、もう少し待てば値下がりするのか。SSDを探していて、以前よりかなり高くなった価格を見て驚いた人も多いと思います。特にNVMe SSDの1TBや2TB、PS5用SSDを検討していると、数年前の価格を知っているほど購入をためらいますよね。
現在のSSD値上がりには、NANDフラッシュの供給不足、生成AI向けデータセンター需要、メーカーの減産、円安など、いくつもの原因が重なっています。さらにメモリ高騰やHDD高騰まで起きているため、単純にSSDだけの価格推移を見れば判断できる状況ではありません。
しかも難しいのは、SSDの値段が上がったからといって、待てば必ず元の価格へ戻るとは言い切れないところです。これまでPCパーツは「新製品が出れば旧製品が安くなる」「容量単価は時間とともに下がる」という感覚で選びやすかったのですが、現在はAI関連需要によって半導体メーカーの生産優先順位そのものが変わっています。
だからこそ、昔の最安値だけを基準に「この価格になるまで絶対に買わない」と決めてしまうと、必要なタイミングを逃す可能性があります。反対に、価格上昇が怖いからと焦って必要以上の容量を買うのも避けたいところ。あなた自身の用途と価格相場を切り分けて考えることが大切です。
この記事では、SSD高騰の原因といつまで続くのかという見通しを整理しながら、SSDの買い時、1TBと2TBの価格推移、PS5用SSDを今買うべきか、値下がりを待てる人と待たないほうがいい人の違いまで、初めて調べる人にもわかりやすく解説していきます。
この記事4つのポイント
SSDの高騰はいつまで続くのか?

まず知りたいのは、結局いつ頃までSSDの高値が続くのかですよね。現在の状況を見ると、一時的な在庫不足というより、半導体メーカーの生産配分そのものが変化した影響が大きくなっています。ここでは価格が落ち着く時期の目安と、2026年に値下がりしにくい理由から順番に整理します。
ポイントになるのは、「価格上昇が止まる時期」と「昔の安値へ戻る時期」は別だということです。仮にNAND価格の上昇が一服しても、小売価格がすぐ値下がりするとは限りません。メーカー、代理店、ショップがそれぞれ高値で仕入れた在庫を抱えているため、店頭価格には一定のタイムラグがあります。
そのため、SSD高騰がいつまで続くかを考えるときは、NANDの需給、AIデータセンター需要、メーカーの設備投資、為替、国内流通という複数の要素をセットで見る必要があります。
値下がりは2027年後半以降か
SSD価格が目に見えて落ち着き始める時期として、ひとつの目安になるのが2027年後半以降です。ただし、これは2027年後半になれば一気に安くなるという意味ではありません。
2026年のNAND市場については、需要に対して供給余力が乏しく、年間を通して数%規模の供給不足が続く可能性が指摘されています。仮に需要と供給の差が4〜5%程度だったとしても、半導体の世界ではかなり大きな意味を持ちます。商品が完全に消えるほどではなくても、買い手同士が限られた供給量を取り合うため、価格が下がりにくくなるからです。
SSDに使われるNANDフラッシュは、2026年を通じて供給に余裕が出にくい状況が続くと考えられています。主要メーカーの生産能力はAIデータセンターやエンタープライズ向けSSDなど、収益性が高く大量需要が見込める分野へ優先的に振り向けられているためです。
AI需要とNANDの関係は、単なる市場予想だけで考える必要もありません。Micronは2026年6月の公式資料で、AIがデータセンター需要を大きく押し上げており、2026年のデータセンター向けDRAMおよびNANDのビット出荷量が2年前と比べて2倍超になるとの見通しを示しています。また、AI用途のストレージ需要によってSSDの市場機会が広がっているとの説明もあります。
(出典:Micron Technology「Fiscal Q3 2026 Earnings Presentation」)
供給量を増やすには、新しい製造設備を用意するだけでは足りません。工場の建設、製造装置の導入、新世代NANDへの技術移行、歩留まりの改善などを経て、ようやく実際の出荷量が増えてきます。そのため、需要が強いからといって数か月で供給量を大幅に増やせる商品ではないんですよ。
さらに、NANDは「工場を増やせばすぐ解決」というものでもありません。半導体工場は建設費が非常に大きく、完成後も製造装置の搬入、試験生産、品質確認などに時間がかかります。メーカー側としても、数年後に需要が落ち込んで再び供給過剰になるリスクを考えれば、需要が強いからという理由だけで無制限に生産能力を増やすわけにはいきません。
価格見通しのポイント
2026年中に大幅な値下がりを期待するより、2027年中も需給の逼迫が続く可能性があり、本格的な緩和時期は2028年以降も視野に入れて考えるほうが現実的です。
ただし、需給が緩和することと、2023年〜2025年前半の底値へ戻ることは同じではありません。値上がりが止まり、高い価格帯で横ばいになる展開も考えておきたいところです。
さらに注意したいのが、供給が改善しても2023年から2025年前半のような歴史的な安値へ戻るとは限らないことです。以前は1TBのNVMe SSDが1万円を大きく下回る商品も珍しくありませんでしたが、その水準自体が特殊な供給過剰期だったと考える必要があります。
当時は「1TBが8,000円なら、半年後にはもっと安くなるかも」と考えられる環境でした。しかし高騰後は、同じ基準で価格を見ると何を見ても高く感じてしまいます。これは買い物の判断を難しくするポイントです。
| 時期 | 価格のイメージ | 市場環境 | 購入判断の考え方 |
|---|---|---|---|
| 2023年〜2025年前半 | 底値圏 | 供給過剰でSSDが安価 | 容量アップを狙いやすい時期 |
| 2025年後半 | 急騰へ転換 | AI需要と供給調整が重なる | 旧価格との比較だけでは判断しにくい |
| 2026年 | 高値が続きやすい | NAND供給が不足しやすい | 必要性が高ければ購入を検討 |
| 2027年後半以降 | 緩和の可能性 | 新規設備の供給効果に期待 | 需給改善の動向を確認 |
| 2028年以降 | 高値定着の可能性 | 以前の底値へ戻らない可能性もある | 過去最安値より現在相場を重視 |
もうひとつ覚えておきたいのは、価格のピークを正確に当てるのは難しいということです。NAND契約価格が落ち着いても、為替が円安へ進めば国内価格は下がらないことがあります。反対に、NAND価格がまだ高くても急激な円高や販売店の在庫調整によって、一時的に安い商品が出てくる可能性もあります。
つまり「いつまで待てば昔の価格に戻るのか」と考えるより、必要になった時点で、その時の相場から妥当な製品を選ぶという発想へ切り替えたほうが判断しやすいかなと思います。
特に仕事や学習で使うPC、容量不足で困っているPS5、故障兆候があるSSDの交換など、導入理由が明確な場合は、価格予測だけで長期間待つことのデメリットも考えてみてください。
2026年に値下がりしにくい理由
2026年にSSD価格が下がりにくい最大の理由は、NANDフラッシュの供給をすぐには増やせない一方で、需要がかなり強いことです。
特に大きいのがAIデータセンターです。生成AIの学習や推論ではGPUばかり注目されがちですが、大量のデータを保存し、高速に読み書きするストレージも必要になります。そのため、企業向けの大容量SSD需要が急速に拡大しています。
生成AIでは、一度モデルを作って終わりではありません。モデルそのもの、学習データ、ユーザーとのやり取りに使われるデータ、検索用データベース、ログ、バックアップなど、膨大な情報を保存する必要があります。利用者が増え、AIサービスの用途が広がるほどストレージ需要も増えやすくなるわけです。
ここが従来のPC需要とは少し違うところです。一般家庭でPCを1台購入する場合、SSDは1TBや2TB程度が中心ですよね。一方、大規模なデータセンターでは、サーバー単位、ラック単位、さらに施設全体で非常に大きなストレージ容量を必要とします。
メーカー側からすると、同じ製造能力を使うのであれば、一般ユーザー向けの低価格SSDより、高単価なエンタープライズ向けSSDへ供給を振り向けるほうが収益性を高めやすいですよね。この動きによって、PC向けSSDに回ってくるNANDの量が相対的に減っています。
さらに2026年は、単純な「製品不足」よりも「製造能力の配分」の問題を意識したいところです。NANDメーカーが十分な設備を持っていたとしても、その設備をどの製品へ使うかによって、コンシューマー市場へ回る供給量は変わります。
また、半導体メーカーは過去の供給過剰で大きな価格下落を経験しています。その反動もあり、需要が増えたからといって一気に生産能力を拡大するのではなく、利益を確保しながら慎重に供給量を管理する姿勢が強まっています。
「需要が増えた=すぐ増産」ではありません。
半導体は巨額の設備投資が必要な産業です。メーカーが一気に増産して数年後に需要が弱くなると、再び供給過剰になり、価格が崩れる可能性があります。そのため、メーカー側には供給を慎重に増やす理由があります。
SSDは完成品メーカーが好きなだけ作れるわけではありません。SSD内部のNANDフラッシュを生産できる企業は限られているため、上流の供給量や契約価格が変わると、多くのSSDブランドへまとめて影響が広がります。
市販されているSSDはブランド数こそ多いですが、中に使われるNANDまでさかのぼると供給元はかなり限られます。そのため、複数ブランドの商品が同時期に値上がりすることも珍しくありません。
この仕組みを理解しておくと、「A社が高くなったからB社へ変えれば昔と同じ価格で買える」とは限らない理由もわかります。短期間ならブランドごとの在庫差で価格差が出ますが、上流のNAND価格が上昇すると徐々に市場全体へ波及します。
セール価格と市場価格の下落を混同しないようにしましょう。
ショップが在庫整理やキャンペーンで一部商品を安く販売することはあります。しかし、それだけでNANDの供給不足が解消したとは判断できません。数日だけ安くなり、その後元の価格へ戻るケースも考えられます。
そのため、ショップの在庫が一時的に増えたりセール商品が出たりしても、市場全体の価格が下落局面へ入ったとは限りません。短期的な特価と、NAND市場そのものの値下がりは分けて考えたいところです。
「値下がりを確認してから買いたい」という人は、一つの商品だけを見るより、同容量・同クラスの複数SSDを数週間から数か月単位でチェックすると流れをつかみやすくなります。
SSD高騰の原因はAI需要と供給不足
今回のSSD高騰を理解するうえで一番重要なのが、AI需要の拡大と供給不足が同時に起きていることです。
生成AIサービスを動かすデータセンターでは、大量のGPUやHBMだけでなく、高速かつ大容量のストレージが必要になります。モデルのデータ、学習用データ、推論時に利用する情報など、扱うデータ量そのものが増えているからです。
AI関連のニュースではNVIDIAなどのGPUが取り上げられやすいため、「AIとSSDに何の関係があるの?」と思う人もいるかもしれません。でも実際のAIシステムはGPUだけでは動きません。GPUへ処理させるデータを保存し、必要なときに高速で読み出し、処理結果を蓄積するストレージも重要なインフラです。
特に企業向けのeSSDは、一般的な家庭用PCのSSDより容量も価格も大きくなります。巨大IT企業が大規模に調達すると、メーカーにとって非常に重要な市場になります。
さらにAIの利用方法は、単純なチャットだけではありません。企業内の文書検索、動画生成、画像生成、プログラミング支援、自動処理、エージェント型AIなどへ用途が広がるほど、保存するデータ量も膨らみます。
結果として、サーバー向けストレージは「一度導入したら終わり」ではなく、サービス利用量の増加に合わせて継続的な拡張が求められます。
一方、NANDフラッシュを作る工場の製造能力には限界があります。AI向けの需要が急増しても、翌月から製造量を2倍にするといった対応はできません。
SSD高騰の流れ
- 生成AIの普及でデータセンター需要が増える
- 保存・検索するデータ量が増える
- 企業向け大容量SSDの発注が増える
- メーカーが高収益製品へ生産を優先する
- 一般PC向けNANDの供給余力が小さくなる
- SSDメーカーのNAND調達価格が上がる
- 完成品SSDの卸価格が上がる
- 最終的にショップの店頭価格へ反映される
この流れを見ると、AIデータセンターで一般家庭向けの1TB SSDを直接買い占めているわけではないことがわかります。競合しているのは、もっと上流にあるNANDの生産能力や半導体メーカーの投資資金です。
ここは結構大事ですよ。店頭で販売されているSSDの在庫が一見豊富でも、次回入荷分の仕入れ価格が高ければ、小売価格は後から上昇します。つまり、現在の棚に商品があるかどうかだけでは将来の価格を判断できません。
| 市場の変化 | メーカー側の動き | 一般ユーザーへの影響 |
|---|---|---|
| AIサーバー増加 | 企業向けSSD供給を重視 | 民生向けNANDの余力低下 |
| 大容量需要の増加 | 高付加価値製品へ投資 | 容量単価が下がりにくい |
| 供給能力が不足 | 顧客ごとの配分を調整 | SSD価格が高止まりしやすい |
| 契約価格上昇 | 完成品価格へ転嫁 | 店頭価格の上昇 |
つまり今回の価格高騰は、配送トラブルなどで一時的に商品が足りないという話ではありません。半導体業界のお金と生産能力がAI関連へ大きく移動していることが根本にあります。
もちろんAI需要だけでSSD価格のすべてが決まるわけではありません。メーカーの減産、設備投資、新世代NANDへの切り替え、為替、物流コストなども影響します。
それでも今回の高騰を理解するキーワードとして、AIデータセンター需要は外せません。この構造が変わらない限り、コンシューマー向けSSDだけが急激に安くなる展開は期待しにくいでしょう。
NAND減産とメーカー戦略の影響
SSDの価格には需要だけでなく、NANDメーカー側の戦略も大きく影響します。
2022年から2023年ごろのメモリ市場では供給過剰が起こり、NAND価格が大幅に下落しました。私たち消費者にとってはSSDを安く買えるうれしい時期でしたが、メーカー側から見ると収益が大きく悪化する状況です。
NANDは大量生産によってコストを下げやすい一方、供給量が需要を少し上回っただけでも価格競争が激しくなりやすい商品です。在庫が余ればメーカーや流通企業は値下げしてでも販売する必要があるため、価格が短期間で崩れる場合があります。
その経験から各社は、生産量を無理に増やして市場価格を崩すより、需要を見ながら設備投資や生産量をコントロールする方向へ動いています。
つまり現在のメーカーにとっては「たくさん作ってシェアを取る」だけではなく、「利益を確保できる水準で供給する」ことも重要になっているわけです。
さらに設備投資も、単純に工場の生産能力を増やすだけではありません。300層を超えるような次世代3D NANDなど、より高密度で効率よくデータを保存できる製造技術への移行にも巨額の資金が必要です。
3D NANDでは、メモリセルを縦方向へ積み重ねることで大容量化を進めます。世代が進めば1枚のウエハーから得られる記憶容量を増やせる可能性がありますが、新しい工程へ移行すればすぐ最大効率で作れるというほど単純でもありません。
新しい世代のNANDへ切り替える途中では、既存ラインを止めたり生産効率が安定するまで時間がかかったりすることもあります。設備投資額が増えたからといって、その金額がそのまま翌年の供給増加につながるわけではないんですね。
設備投資には「増産」と「世代交代」があります。
ニュースで半導体メーカーの設備投資額が増えていても、そのすべてが工場の生産能力拡大に使われるとは限りません。新世代NANDへの切り替えや製造効率改善に使われる資金もあるため、設備投資額だけでSSDの値下がり時期を判断するのは難しいです。
コンシューマー市場にとってもうひとつ大きいのが、メーカーの商品戦略です。利益率の高いデータセンター向け製品へ経営資源が移れば、個人向けSSDの商品数や供給量が縮小する可能性があります。
ブランドや製品シリーズが整理されれば、「同じ性能帯の商品を複数社が安値で競争する」という状況も弱くなります。市場全体の供給量だけではなく、競争環境の変化も店頭価格へ影響するわけです。
特定ブランドだけを見て判断しないことも大切です。
コンシューマー向けSSD市場では、メーカーの製品整理やブランド戦略によって流通量が変化する場合があります。愛用していた定番モデルが終売すると、同価格帯の競争が弱まり、代替モデルまで値上がりする可能性があります。
また、「有名ブランドなら中身がずっと同じ」とも限りません。同じシリーズ名でも製造時期によってNANDやコントローラーなどの構成が変わる商品があります。高騰期は部材調達が不安定になりやすいため、購入前にメーカー仕様を確認しておくと安心です。
そのためSSDを選ぶときは、以前の最安値だけを基準にするのではなく、現在流通しているSamsung、キオクシア、Western Digital系など複数メーカーの商品を、容量・性能・保証まで含めて比較するのがおすすめです。
価格だけが同じでも、5年保証の商品と短い保証の商品、TBWが高い商品と低い商品では価値が違います。高騰期だからこそ「一番安いSSD」ではなく、「必要な性能と保証を満たす中で安いSSD」を探すイメージがいいかなと思います。
円安で国内価格が上がる仕組み
日本でSSDを買う場合、もうひとつ無視できないのが為替です。
NANDフラッシュやSSDなどの半導体製品は、世界市場ではドル建てで取引されるものが多くあります。仮に海外でのSSD価格が変わらなくても、円の価値が下がれば、日本企業が輸入するときに必要な円の金額は増えてしまいます。
たとえば同じ100ドルの商品でも、1ドル130円なら単純計算で1万3,000円ですが、1ドル160円なら1万6,000円です。実際の商品価格には税金、物流費、流通コストなども加わるため、この計算どおりになるわけではありませんが、仕組みとしてはイメージしやすいですよね。
| 海外価格 | 為替の例 | 単純換算した円価格 |
|---|---|---|
| 100ドル | 1ドル130円 | 13,000円 |
| 100ドル | 1ドル145円 | 14,500円 |
| 100ドル | 1ドル160円 | 16,000円 |
この例を見ると、海外価格がまったく変わらなくても為替だけで数千円の差が出ることがわかります。2TBや4TBなど単価の高いSSDほど、為替による金額差も大きく見えやすくなります。
さらにNANDそのものの契約価格が上がっている局面で円安になると、NAND高と円安のダブルパンチになります。
たとえばNANDの調達価格が上昇し、その結果として海外で100ドルだったSSDが130ドルになったとします。そこへ円安まで重なれば、国内販売価格は「海外での値上げ」と「為替による値上げ」の両方を受けることになります。
逆に考えると、海外NAND価格の上昇が止まったとしても、円安がさらに進めば日本では価格が下がらない可能性があります。海外ニュースだけを見て「NAND価格が落ち着いたからSSDが安くなる」と判断できない理由です。
SSDの国内価格は、NAND価格だけで決まりません。為替、輸送費、メーカー価格改定、代理店在庫、ショップ在庫などが重なるため、海外相場が下がっても日本の店頭価格へ反映されるまで時間差が出ることがあります。
さらに国内ショップが現在販売しているSSDは、数週間から数か月前の為替や仕入れ条件で調達した在庫かもしれません。為替が今日円高へ動いたからといって、明日から全商品の価格が下がるわけではありません。
反対に、ショップが安値で仕入れた在庫を持っていれば、市場価格が上がった後でも一時的に安く買えることがあります。この在庫差が、高騰期にショップごとの価格差を大きくする原因のひとつです。
国内SSD価格を見るときのチェック項目
逆に円高へ動けば輸入価格を抑える要因になりますが、それだけでSSDが以前の底値まで戻るとは限りません。SSD価格を見るときは、NAND市場と為替の両方を意識しておくと値動きを理解しやすくなります。
価格を追うのが面倒な場合は、毎日の為替まで確認する必要はありません。欲しいSSDを2〜3商品に絞り、複数ショップの販売価格を定期的に見るだけでも十分ですよ。
SSD高騰はいつまで?買い時と対策

ここからは「高い理由はわかったけれど、自分はどうすればいいの?」という部分を見ていきます。SSDは生活必需品ではありませんが、PCやゲーム機に必要な人にとっては購入を何年も先送りできるものでもありません。容量別の価格感やPS5用途、今買うケースと待てるケースを具体的に整理していきましょう。
私が大事だと思うのは、「市場全体の買い時」と「あなた自身の買い時」を分けることです。SSD価格が市場全体では割高でも、今のSSDが故障寸前ならあなたにとっては買い時です。一方、市場が多少安くなっていても必要性がなければ買う理由はありません。
価格予測だけではなく、必要容量、使用目的、故障リスク、保証、予算まで合わせて判断してみてください。
1TB・2TBの価格推移を比較
SSD高騰を実感しやすいのが、売れ筋となる1TBと2TBの価格です。
過去の底値圏では、PCIe Gen4対応のNVMe SSD 1TBが8,000円前後、2TBでも1万5,000円から2万円程度で購入できる商品がありました。ところが高騰局面では、1TBが2万円前後からそれ以上、2TBでは5万円前後からさらに高額になる商品も見られるなど、価格帯そのものが大きく切り上がっています。
特に2TBは、ゲーム、動画編集、写真管理などで使いやすい容量だっただけに影響が大きいですよね。以前なら「1TBとの差額が小さいから2TBにしておこう」と選びやすかったのですが、高騰すると容量を1段階上げるだけで負担がかなり増えることがあります。
| 容量・規格 | 底値期の目安 | 高騰期の目安 | 変化のイメージ |
|---|---|---|---|
| NVMe Gen4 1TB | 約8,000円前後 | 約18,000〜25,000円超 | 約2倍〜3倍程度 |
| NVMe Gen4 2TB | 約15,000〜20,000円 | 約47,000〜85,000円前後 | 約2.5倍〜4倍程度 |
| SATA 1TB | 約4,000円前後の商品も存在 | 約17,000〜19,000円前後 | 大幅上昇 |
ただし、ここで挙げた金額は市場を把握するための一般的な目安です。同じ1TBでも、NANDの種類、DRAMキャッシュの有無、最大速度、耐久性、保証期間、ヒートシンクの有無などで価格はかなり変わります。
NVMe SSDの場合は、PCIe Gen3、Gen4、Gen5でも価格帯が違います。単に最新のGen5だから良いとは限りません。普段のWeb閲覧や事務作業、一般的なゲーム用途なら、Gen4でも十分な性能を得られるケースは多いです。
価格高騰時ほど、「せっかく買うなら一番速いもの」とオーバースペックな商品を選ぶより、実際の用途から必要性能を決めるほうが支出を抑えられます。
容量選びのざっくりした考え方
- OSと基本ソフト中心なら1TBでも検討しやすい
- 大型ゲームを複数保存するなら2TBが便利
- 動画編集や大量データ保存では2TB以上も候補
- 長期保管だけならHDD併用も検討する
また、SSDの価格を比べるときは本体価格だけでなく、1TB当たりの容量単価も見てみてください。
たとえば1TBが2万円、2TBが3万円なら、必要性がある人には2TBのほうが容量単価では有利です。しかし1TBが2万円、2TBが5万円なら、使い切れない2TBへ無理に予算を伸ばす必要はありません。
「大容量のほうがお得」という言葉だけで選ばず、実際にその容量を使うかどうかまで考えるのがポイントです。
| 確認項目 | チェックする理由 |
|---|---|
| 容量 | 必要以上の大容量化を避ける |
| PCIe世代 | 用途に対するオーバースペックを防ぐ |
| 読み書き速度 | 用途に必要な性能か確認する |
| TBW | 書き込み耐久性の目安になる |
| 保証期間 | 長期利用時の安心につながる |
| ヒートシンク | PS5など用途によって必要になる |
販売価格は日々変動するため、購入時点の価格は必ず販売店で確認してください。セールによって一時的に安くなることもあるので、「相場が高いから全部割高」と決めつけず、複数ショップを比較するといいですよ。
安さだけで無名SSDへ飛びつくのはおすすめしません。保存するデータの重要度が高い場合は、保証期間、TBWなどの耐久性指標、販売元、メーカーのサポート体制まで確認してください。
特に相場より極端に安い商品は、販売元や保証条件、製品仕様を落ち着いて確認しましょう。
高騰時は数千円の違いが大きく見えますが、数年間使うストレージなら、保証や信頼性へ多少予算を使う価値もあります。仕事のデータなどを保存する場合は、なおさらですね。
PS5用SSDは今買うべきか
PS5の容量不足でSSDを探している人にとって、今回の高騰はかなり悩ましい問題です。ゲームは1本あたりの容量が大きいものも多く、本体ストレージだけでは足りなくなりやすいですよね。
大型タイトルを何本も遊ぶ場合、インストールと削除を繰り返すだけでも意外と手間です。再ダウンロードの時間や通信量まで考えると、SSD増設による快適さはかなり大きいと感じる人もいるでしょう。
PS5のM.2 SSD増設では、単に安いSSDなら何でも使えるわけではありません。PCIe Gen4 x4対応のM.2 NVMe SSDが必要で、十分な読み込み性能や放熱構造など、対応条件を確認して選ぶ必要があります。
PlayStation公式では、PCI-Express Gen4x4対応M.2 NVMe SSD、250GB〜8TB、シーケンシャル読み込み速度5,500MB/秒以上を推奨するなど、具体的な要件を案内しています。また、ヒートシンクや熱伝導シートなどの放熱構造も必要とされています。
(出典:PlayStation公式「PS5にM.2 SSDを取り付ける方法」)
PS5用SSDで確認したいポイント
ここで注意したいのが、「読み込み速度の数字だけで決めない」ことです。5,500MB/秒以上という推奨条件だけを見ていても、ヒートシンク込みの寸法が合わなければ取り付けられません。
また、ヒートシンクなしの商品を買って後から追加する方法もありますが、初めてSSDを扱う人ならヒートシンク付きモデルのほうがわかりやすい場合があります。商品価格だけでなく、追加パーツまで含めた総額で比べましょう。
| PS5用SSDの確認項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 接続規格 | PCIe Gen4 x4対応M.2 NVMe |
| 読み込み速度 | 公式推奨条件を確認 |
| 容量 | 遊ぶゲーム数に合わせる |
| 放熱 | ヒートシンクなどを用意 |
| 寸法 | 放熱機構込みでPS5の条件を確認 |
| 保証 | メーカー・販売店の条件を確認 |
価格だけを見ると「もう少し待ちたい」と感じるかもしれません。ただ、ゲームを消しては再ダウンロードする状態が続いているなら、待つことで失う快適さも考えたいところです。
たとえば週末に遊びたいゲームを毎回削除・再インストールしているなら、その作業に使う時間もコストのひとつです。SSDが数千円下がる可能性を待つために、何か月も不便な状態を続けるのが自分に合っているか考えてみてください。
特に1TBまたは2TBの対応SSDが必要で、動作確認済みの商品を予算内で見つけられた場合は、数年先の値下がりを期待して我慢し続けるより、必要な時点で購入するほうが合理的なケースもあります。
容量については、遊ぶゲーム数がそれほど多くないなら1TBでも十分なケースがあります。一方、大型タイトルを多数インストールした状態にしたい人や、今後もゲームを増やしていく予定なら2TBの利便性は高いです。
高騰期だからといって4TBなどへ無理に容量を増やす必要はありません。使い切る可能性が低い容量へ予算を使うより、必要な範囲に絞ったほうが出費を抑えられます。
PS5用SSDは「最安価格」だけでなく「ゲームを整理する手間」と比較するのがおすすめです。
毎回ゲームを削除するストレスが大きい人ほど、増設SSDを導入するメリットは大きくなります。逆に数本のゲームしか保存しないなら、急いで購入しなくてもいいでしょう。
一方でPS5のゲーム本数が少なく、現在の空き容量にも困っていないなら、急いで増設する必要はありません。欲しいだけなのか、必要なのかを分けて考えると判断しやすいですよ。
PS5の対応SSDに関する仕様や条件は変更される可能性もあるため、購入前に正確な情報はソニープレイステーション公式サイトをご確認ください。
メモリやHDDも高騰する理由
今回の半導体価格上昇では、SSDだけを見ていると全体像を見誤る可能性があります。PCメモリやHDDなど、周辺パーツにも値上がりが広がっているからです。
まずDRAMでは、AIサーバー向けのHBMやサーバー用メモリへメーカーの生産能力が集中しています。HBMはAI向けGPUに欠かせない高付加価値メモリなので、メーカーにとって優先度が非常に高い製品です。
一般的なPC用メモリとHBMは同じ製品ではありませんが、半導体メーカーの設備投資、人員、生産計画、資本がAI向けへ重点的に配分されることで、PC向け製品の供給環境にも影響が広がります。
その影響で一般PC向けDRAMの供給が絞られると、DDR5だけでなくDDR4のような旧世代メモリにも価格上昇が波及することがあります。
普通なら新しいDDR5が普及すれば、旧世代のDDR4は安くなりそうですよね。しかしメーカーがDDR4の生産能力を縮小している状況で、「DDR5が高いからDDR4でいい」と需要が戻ると、むしろ旧規格の供給不足が強まる場合があります。
HDDは半導体メモリではありませんが、SSDが高くなることで代替需要が増えます。特に動画保存、バックアップ、NAS、データセンター用途などでは、速度よりも容量単価を重視してHDDを選ぶケースが多いです。
たとえば大量の動画や写真を長期保存するだけなら、すべてを高価なSSDへ置く必要はありません。OSやゲーム、編集途中のデータはSSDへ、完成した動画やバックアップはHDDへ、と分ける方法があります。
ところがSSDが急騰して多くのユーザーや企業がHDDへ移れば、今度はHDD側の需要も増えます。つまり、SSD高騰が別のストレージ市場へ波及するわけです。
| パーツ | 高騰につながる主な要因 | ユーザーへの影響 |
|---|---|---|
| SSD | AI向けNAND需要・供給不足 | 1TB・2TBの価格上昇 |
| PCメモリ | HBMやサーバー向け生産の優先 | DDR5・DDR4の価格上昇 |
| HDD | SSDからの代替需要 | 大容量モデルの価格上昇 |
| GPU | VRAMなど部材コスト上昇 | グラフィックボード価格に影響 |
| BTOパソコン | 複数部材の値上げ | 本体価格全体が上がりやすい |
GPUについても同様で、グラフィックボードにはGDDR6やGDDR7などのビデオメモリが搭載されています。メモリ価格が上がれば、GPUチップそのものの価格が変わらなくても完成品の製造コストへ影響します。
そしてSSD、PCメモリ、GPUなど複数の部材が同時に値上がりすると、最終的にはBTOパソコンや完成品PCの価格にも反映されやすくなります。
自作PCでは「SSDだけ待つ」が必ずしも正解とは限りません。
SSDが数千円下がるまで待っている間に、メモリやGPUがそれ以上値上がりすれば、PC全体では高くなる可能性があります。
このように複数のPCパーツが同時に値上がりすると、自作PCではSSDだけ値下がりするのを待っても、別のパーツが高くなる可能性があります。
だからPCを新しく組む場合は、一つひとつのパーツで過去最安値を狙うより、「欲しい構成の総額が予算内か」で判断するのがおすすめです。
たとえばSSDが以前より1万円高くても、GPUがセールで2万円安いなら、PC全体では悪くないタイミングかもしれません。反対にSSDだけ安くても、ほかの部品がすべて高騰していれば総額は上がります。
PC購入時は総額で判断
- SSD単体の価格だけを追わない
- メモリやGPUの価格も確認する
- BTO完成品との価格差も比較する
- 必要以上のスペックを削って予算を調整する
PCを丸ごと買う予定なら、各パーツの最安値を追い続けるだけでなく、完成したPC全体でいくらになるかを見ることが大切です。BTOではメーカーが部品をまとめて調達しているため、市場環境によっては個別にパーツを買うより価格差が小さくなることもあります。
SSDを今すぐ買うべきケース
SSDが高い時期でも、購入を先送りしないほうがいいケースがあります。私が特に重視したいのは、価格よりもストレージ不足や故障によって困る可能性が高いかです。
わかりやすいのが、SSDの空き容量がほとんど残っていないケースです。SSDは空き容量が少なすぎると、一時ファイルやアップデートの保存場所が確保しにくくなり、PCの使い勝手へ影響することがあります。
特にOSを入れているシステムドライブでは、Windows Update、アプリの更新、一時ファイル、ブラウザキャッシュなどでも容量を使います。残り数GBという状態が続いているなら、SSD価格だけを理由に増設や交換を延期するのはおすすめしにくいです。
目安として、空き容量が20%を下回ってきたら、不要データの削除や別ドライブへの移動を検討するといいでしょう。ただし、必要な空き容量はSSDの製品仕様や用途によって異なるため、一律の絶対基準ではありません。
また、S.M.A.R.T.情報で異常が出ている、読み書きエラーが増えた、認識しないことがある、OSの起動に失敗するといった症状があるなら、値下がりを待つ場面ではありません。
SSDはHDDのような大きな動作音がないため、故障の予兆に気付きにくい場合があります。「昨日まで普通に使えていたのに突然認識しない」ということも考えられるので、重要なデータはSSD一台だけへ保存しないようにしてください。
故障の兆候がある場合は価格比較よりバックアップを優先してください。
重要な写真、仕事の資料、動画などが入っている場合、SSD本体の価格差よりデータを失う損失のほうが大きくなる可能性があります。
異常が疑われるSSDへ大量の診断や書き込みを繰り返すと状態が悪化する可能性もあるため、重要データがある場合は先にバックアップを検討してください。
次のような人は、相場を確認したうえで購入を前向きに考えていいでしょう。
- ストレージの空き容量がかなり少ない
- SSDにエラーや故障の兆候がある
- 仕事や学習で導入期限が決まっている
- PCを組むために他のパーツをすでに購入している
- PS5の容量不足で日常的に困っている
- 必要な容量と性能の商品が予算内で見つかった
特に仕事用PCの場合は、「あと5,000円安くなるかもしれない」と数か月待った結果、作業効率が落ち続けるなら本末転倒です。
たとえば動画編集で素材を外付けHDDから毎回読み込んでいて作業に時間がかかるなら、SSDを導入して作業時間を短縮できるかもしれません。仕事で使う場合は、商品価格だけでなく時間まで含めて考えるのがポイントです。
学習用PCでも同じです。新学期や授業開始日が決まっているなら、「秋には安くなるかもしれない」という価格予想より、必要な日に確実に使えることのほうが重要ですよね。
| 状況 | 優先したい判断 |
|---|---|
| SSD故障の兆候あり | バックアップと交換を優先 |
| 容量不足で作業に支障 | 増設・交換を前向きに検討 |
| 仕事の導入期限あり | 価格より納期を重視 |
| PS5容量不足 | 削除の手間と購入費を比較 |
| 何となく欲しい | 急がず価格を観察 |
また、必要性が高いからといって一番高性能なSSDを選ぶ必要もありません。PCIe Gen5の最高性能モデルが欲しくなるかもしれませんが、あなたのPCがGen4までしか対応していなければ性能を生かしきれません。
まずマザーボードやノートPCの対応規格を確認し、その範囲で信頼できるSSDを選びましょう。高騰期ほど「必要な性能だけ買う」という考え方が効いてきます。
今買うならこの順番で考えるとシンプルです。
- 本当に交換・増設が必要か確認する
- 必要な容量を決める
- PCやゲーム機の対応規格を確認する
- 保証と耐久性を確認する
- 複数ショップで価格を比較する
SSDを投資として買うわけではありませんから、最安値を当てる必要はないんですよ。あなたの用途に必要な性能を、無理のない予算で確保できるかを基準に考えるほうが失敗しにくいです。
底値から数千円高かったとしても、そのSSDを数年間快適に使えるなら十分納得できる買い物になる場合があります。逆に最安値で購入できても、容量不足や性能不足ですぐ買い替えることになれば、結果的に高くつきます。
値下がりを待てるケース
一方で、SSDが高騰しているからといって全員が今すぐ買う必要もありません。
現在使っているSSDに十分な空き容量があり、速度にも不満がなく、明確な利用目的が決まっていないなら待つ選択肢もあります。
高騰ニュースを見ると「さらに値上がりする前に買わなきゃ」と焦ってしまいますが、使わないSSDを在庫として持っていてもメリットは限定的です。保証期間が購入時から進む商品もありますし、その間により新しい規格の商品が登場する可能性もあります。
たとえば「2TBが安くなったら何となく欲しい」という状態なら、高値のタイミングで無理に買う理由は少ないですよね。将来的に価格が下がる保証はありませんが、少なくとも購入を急ぐ必要もありません。
待ちやすい人の目安
- 現在のSSDに十分な空き容量がある
- 速度や動作に困っていない
- SSDの健康状態に問題がない
- 購入期限が決まっていない
- 増設後の具体的な使い道がまだない
- 重要データのバックアップができている
待つ場合は、「1万円になるまで買わない」のように昔の底値を基準にするより、予算の上限を先に決めておくのがおすすめです。
過去の最安値は参考にはなりますが、未来の適正価格を保証する数字ではありません。2023年〜2025年前半の価格が供給過剰によって実現していたのであれば、同じ価格へ戻るためには似たような供給環境が必要になります。
そのため、「昔2TBが2万円だったから2万円になるまで待つ」と決めるより、現在の市場価格を見ながら自分が納得できる金額を決めたほうが現実的です。
たとえば「1TBで性能条件を満たし、信頼できるメーカーの商品が2万円台前半なら検討する」のように、自分なりの購入条件を決めておけば、セールを見つけたときにも判断しやすくなります。
| 待つ前に決める項目 | 具体例 |
|---|---|
| 必要容量 | 1TBで十分、2TB以上が必要など |
| 対応規格 | PCIe Gen4までで十分など |
| 予算上限 | ○万円以内なら購入など |
| 最低条件 | 5年保証、一定以上のTBWなど |
| 購入期限 | PC組み立て前、ゲーム発売前など |
購入条件を決めておけば、毎日価格を確認する必要もありません。週に1回程度チェックしたり、大型セールのタイミングだけ見たりしてもいいでしょう。
また、容量についても冷静に考えましょう。2TBが高いからといって無理に購入する必要はなく、用途によっては1TB SSDと外付けHDDを組み合わせる方法もあります。高速アクセスが必要なゲームやアプリはSSD、写真や動画の保管はHDDという使い分けですね。
たとえば動画編集の場合でも、編集中の素材はSSD、完成して当面触らないデータはHDDという形なら、すべてを大容量SSDへ保存するより費用を抑えられる可能性があります。
ただし、HDDも価格が上昇している局面では必ずしも圧倒的に安いとは限りません。購入時点でSSDとHDDの価格を比較してください。
SSDの買い時は市場価格だけでは決まりません。現在の空き容量、必要な速度、予算、使用期間を合わせて考えると、自分にとっての買い時が見えやすくなります。
値下がりを待つなら「いつまで待つか」ではなく「どの条件になったら買うか」を決めておくのがおすすめです。
もうひとつ有効なのが、現在のストレージを整理して時間を稼ぐ方法です。ダウンロードフォルダ、使っていないゲーム、古い動画、重複した写真などを整理すると、数十GBから数百GB空く場合があります。
それで半年ほど余裕ができるなら、慌てて高騰期に購入する必要がなくなるかもしれません。逆に整理してもすぐ容量不足になるなら、増設する理由がはっきりします。
ただし、故障リスクがあるSSDの交換は値下がり待ちをおすすめしません。
容量不足ならデータ整理で時間を稼げますが、故障は待ってくれない可能性があります。異常がある場合は価格よりデータ保護を優先してください。
価格を待つこと自体が悪いわけではありません。大切なのは、安くなる保証がない市場で、目的もなく待ち続けないことです。
SSD高騰はいつまでかを総まとめ

SSD高騰がいつまで続くのかについては、2026年中に以前のような安値へ戻ることを期待するより、2027年中の本格的な需給緩和を前提にせず、2028年以降も見据えて考えるのが現実的です。
ただし、2027年後半という時期も「その日に価格が下がる」という意味ではありません。新規設備の稼働、NAND供給量、AIデータセンター需要、メーカーの生産戦略、為替などがどう動くかによって、実際の店頭価格は変わります。
今回の高騰は、単なる一時的な品薄ではありません。生成AIの急速な普及によってデータセンター向けSSD需要が増え、NANDメーカーが高収益な企業向け市場へ製造能力を優先的に配分しています。そこへ過去の供給過剰を受けた慎重な生産姿勢や円安などが重なり、日本国内のSSD価格を押し上げています。
さらにPCメモリではAIサーバー向けHBMなどへの投資が増え、SSDが高くなることでHDDへ代替需要が移るなど、PCパーツ市場全体がつながっています。
そのため「SSDだけ半年待てば必ず安くなる」といった単純な予想はしにくい状況です。
そして重要なのは、供給不足が解消したとしても、2023年から2025年前半の歴史的な底値へ必ず戻るわけではないことです。
過去の価格を知っている人ほど現在のSSDを割高に感じると思います。私もPCパーツを見るときは過去の底値と比べたくなります。でも、その最安値が供給過剰という特殊な環境で実現していたなら、それを未来の基準価格として固定してしまうのは少し危険です。
この記事の結論
- SSD価格は2026年中も高値が続きやすい
- 需給緩和の目安は早くても2027年後半以降
- AI向け需要とNAND供給不足が高騰の中心要因
- 円安も日本のSSD価格を押し上げる
- 1TB・2TBとも過去の底値より高い水準
- 必要性が高いなら値下がりだけを待たない
ここまでを購入判断へ落とし込むと、とてもシンプルです。
| あなたの状況 | 判断の方向性 | 優先すること |
|---|---|---|
| SSD故障の兆候がある | 早めに交換 | バックアップとデータ保護 |
| 容量不足で困っている | 購入を前向きに検討 | 必要容量と予算 |
| 仕事・学習で期限がある | 必要時期に購入 | 納期と安定性 |
| PS5容量が足りない | 増設メリットを比較 | 対応規格と容量 |
| 特に困っていない | 値下がり待ちも可能 | 購入条件を決めて観察 |
| 何となく大容量が欲しい | 急いで買わない | 本当に必要か再確認 |
私なら、故障や容量不足など明確な理由がある場合は、昔の価格と比べて悩み続けるより、現在の市場で複数メーカーを比較して条件の良い商品を探します。
その際も、最高性能を狙う必要はありません。PCならマザーボードが対応する規格、PS5なら公式の対応要件を確認し、その範囲で容量、保証、価格のバランスが良い商品を選びます。
逆に、空き容量が十分で特に困っていないのであれば、焦って高値で買う必要はありません。セールや在庫状況を見ながら、自分で決めた予算に入ったタイミングを狙えばOKです。
「まだ上がるかもしれない」という不安だけで買うのも、「昔はもっと安かった」という理由だけで待つのも、どちらも市場価格に振り回されてしまいます。
必要なのは、あなた自身の購入条件です。
購入前に最後の5項目を確認
- 今、本当にSSDが必要か
- 1TB・2TBなど必要容量はどれくらいか
- PCやPS5の対応規格を満たしているか
- 保証や耐久性に納得できるか
- 現在価格が自分の予算に収まっているか
この5つに納得できているなら、過去最安値ではなくても十分「買っていいタイミング」だと思います。
反対に、一つでも「そもそも必要かわからない」という状態なら、価格高騰のニュースだけで焦る必要はありません。SSDは使うために買うものですからね。
SSDの買い時は「市場の底値」ではなく「あなたが必要になった時期」と「許容できる価格」の交点で考える。これが高騰期では特に大事かなと思います。
2026年のように市場環境が大きく変化している時期は、「待てば必ず安くなる」「今すぐ買わないと絶対に損をする」といった極端な判断を避けるのがおすすめです。
SSD価格はNAND需給、AI関連投資、メーカーの生産計画、為替などで今後も変動します。価格予測はあくまで参考にしながら、最終的には自分の用途を中心に判断してください。
この記事で紹介した価格、時期、供給状況などの数値は、あくまで一般的な目安です。半導体価格、為替、メーカーの生産計画、販売店の在庫などによって状況は変化します。
また、SSDの対応規格、読み書き速度、TBW、保証期間、PS5への適合条件などは製品や時期によって異なります。購入する製品の仕様や保証条件については、該当するメーカー販売店などの公式サイトをご確認ください。
仕事用システム、法人向けPC・サーバー、大量導入など、損失額が大きくなり得る調達では、価格だけで判断せず運用計画、バックアップ、保証、保守体制まで含めて検討してください。

