「人権救済申し立てって何?」という人がほとんどですよね。
今回は、元TOKIOの国分太一さんが日本テレビ(以下、日テレ)に対して人権救済申し立てを行ったというニュースをまず整理し、その上で制度の中身・出せる相手・書き方・流れを、中学生でも読めるやさしさで解説します。
いずれにしても、これは裁判ではなく“弁護士会”が関わる公的な救済の仕組みです。
国分太一氏のニュースを2分で整理(タイムライン)
- 2025年6月20日:日テレが国分さんの『ザ!鉄腕!DASH!!』降板を発表。
理由は「コンプライアンス上の問題行為」と説明されました。 - 2025年10月23〜24日ごろ:国分さん側は、日弁連(日本弁護士連合会)へ人権救済の申し立てを行ったと公表。
「具体的事実を知らされず、社会的影響を受けた」と主張。
一方で日テレは「事実誤認」だと強く反論しています。 - 2025年10月27日:日テレの定例社長会見で、「戸惑い」「手続は適切」とする立場を改めて表明。
見解の食い違いは続いています。
ここで大事なのは、第三者的な機関(弁護士会)が、手続や説明の妥当性などを調べ、意見を出す段階に入ったということ。
結論はまだこれからです。
「人権救済申し立て」って、そもそも何?

ひとことで言うと
弁護士会(各地の弁護士会/日弁連)の人権擁護委員会に、書面で“相談+調査のお願い”を出し、もし人権侵害があると認められれば、弁護士会が相手方に対して「警告・勧告・要望」などの意見を出す制度です。費用は原則かかりません。(郵送代などは自己負担)(日本弁護士連合会)
ポイントをやさしく5行で
- ✅ だれが出せる? 本人はもちろん、家族・関係者もOK。
- ✅ 相手はだれ? 行政も企業も学校も、公私を問わずなりえます。
- ✅ どこへ出す? 住まいの地域の弁護士会か、日弁連。
- ✅ 何が返ってくる? 調査の上で警告・勧告・要望・助言など(不処置のことも)。
- ✅ 裁判と違うの? 判決の強制力はない。でもスピード感と柔軟性が魅力。
どうやって進む?5つのステップ

- 📮 受付(書面):申立書を提出。まず“受け取れる内容か”の簡易審査。
- 🔍 予備審査:対象か、調査の必要があるかを確認。
- 🧾 本調査:相手方へ照会(質問状)や資料提出の依頼、ヒアリングなど。
- 🧭 結論:警告/勧告/要望/助言/不処置のいずれかを決定して通知。
- 🔁 フォロー:必要に応じて改善の確認や追加の働きかけ。
この骨格は、日弁連・弁護士会の説明と一致します。(日本弁護士連合会)
どんな事例が対象?(イメージをつかむ代表例)
- 🗞️ 表現の自由・報道と人権
- 🛡️ プライバシーや名誉
- 🚓 警察・刑事施設の処遇(面会・信書の制限など)
- 🏥 医療と人権、学校や職場での扱い など
実際には、行政だけでなく企業や学校など“私的な相手”が対象になることもあるようです。
申し立て書の書き方(コピペOKの最小テンプレ)

ここでは、「読む人が一目で分かる」ことを最優先に、必須項目だけに絞ります。
各弁護士会が示す実務ポイントとも整合します。
■ 必須項目チェック
- 🪪 申立人:氏名/住所/連絡先(メール可)
- 🏢 相手方:名称・部署(分かる範囲でOK)
- 🕰️ 事実:いつ/どこで/だれが/何をした(時系列で具体的に)
- ⚖️ 権利侵害の内容:どの権利が、どう侵害されたか(例:プライバシー)
- 📨 求めること:警告・勧告・要望など、望む対応
- 📎 添付資料:通知書、メール、写真、録音、診断書など(あるもので十分)
■ 超シンプル雛形(例)
人権救済申立書(※書式自由)
1.申立人
氏名:______(ふりがな)
住所:______
電話/メール:______
2.相手方(分かる範囲)
名称・部署:______
所在地:______
3.事実経過(時系列)
2025年_月_日:______
2025年_月_日:______
4.どの権利がどう侵害されたか
例:私のプライバシーに関わる内容が無断で扱われ、社会的評価が下がった など
5.求める救済
例:当該対応の見直しや再発防止に関する勧告を希望
6.添付資料
例:メールの写し、通知文、写真 等
提出先は、住まいの地域の弁護士会か日弁連。郵送・持参いずれも一般的です。(Niben)
今日からできる実務ステップ(7つの行動)

- 📝 メモ整理:感情は脇に、日付/発言/資料を箇条書き。
- 🧩 箱分け:事実(起きたこと)/評価(なぜ問題?)/要望(どうしてほしい?)を分ける。
- 🗂️ 証拠の確保:通知文・メール・スクショ・録音・診断書など合法的に集める。
- 🖨️ テンプレ起案:上の雛形に沿って、誰が読んでも同じ絵が浮かぶ文に。
- 📮 提出先を決める:地元の弁護士会か日弁連か。公式サイトで住所確認→郵送/持参。
- 📤 照会への対応:相手方照会・追加依頼が来たら期日内に。
- 📩 結論の受領とフォロー:警告・勧告・要望・助言/不処置の通知後、再発防止の実行へ。
よくある質問

Q1. 裁判とのちがいは?
A. 強制力のある判決は出ません。弁護士会が調査のうえで意見(警告・勧告・要望)を出し、改善を促す仕組みです。スピード感/柔軟性が強み。
Q2. 匿名で出せる?
A. 基本は氏名・連絡先が必要です(連絡が取れないと調査が進まず、不処置になり得るため)。
Q3. 会社・学校が相手でもOK?
A. 可能です。公的機関に限りません。事案に応じて最適な窓口や別制度も検討しましょう。
Q4. どれくらい時間がかかる?
A. 事案で差があります。資料の出し戻しや照会の回数で変動します。
Q5. 結論は公表される?
A. 事案により。公表されることも、当事者に通知で完結することもあります。
今回のニュース、どこが争点?

- 🔎 「説明は十分だったか?」——国分さん側は具体的事実の告知不足を主張。
日テレは「手続は適切」と反論。ここを第三者(弁護士会)が検証するという構図です。 - 📣 社会的影響の大きさ——人気番組・大手放送局という公共性の高い場での処理は、透明性や再発防止の観点から注目されます。
- 🧩 第三者委員会の意見との関係——日テレHDが設けたガバナンス評価委員会は「対応は適切」との意見をまとめています。
*日本テレビガバナンス評価委員会最終意見書
それでも弁護士会に申し立てがなされた意味も、今後の論点です。
困ったときの相談先(緊急時の“逃げ道”も)

- 📞 法務局「みんなの人権110番」:0570-003-110(平日8:30〜17:15)
まずは電話で事情を聞いてもらうことができます。秘密は守られます。(法務省) - 👧 こどもの人権110番:0120-007-110(フリーダイヤル)(法務省)
- 👩⚖️ 最寄りの弁護士会の法律相談:申立てに向くか迷う時にも活用を。(Niben)
もし危険や暴力など緊急性が高い状況なら、110番や各種ホットラインもためらわず利用してください。(法務省)
人権救済申し立のまとめ

このように考えると、人権救済申し立ては「裁判の前にできる、第三者によるチェックと是正の働きかけ」です。
まずは①事実の時系列メモ、②どの権利がどう侵害されたのかを書き出し、③テンプレを埋めてみるここまで進めば、あなたはもう“スタート地点”に立っています。
繰り返しますが、結論はこれから。
感情の言葉より、具体的な事実が力になりますので、焦らず、しかし止まらず、一歩ずつ進めましょう。
参考(制度の一次情報)
- 📘 日弁連:人権救済申立事件(制度・措置の説明)(日本弁護士連合会)
- 📘 各弁護士会の案内(例:二弁)(Niben)
- 📘 大阪弁護士会:措置の定義(警告・勧告・要望)(osakaben.or.jp)
- 📘 日弁連・各会の手続説明(統計・白書・運用)(日本弁護士連合会)
※本記事は公開情報に基づく一般的な解説であり、個別の事件に対する結論を示すものではありません。
最新の公式発表や報道もあわせてご確認ください。


